奥三面遺跡群アチヤ平遺跡・環状配石と太陽暦
●解析の経緯 |
すべての解析は、下に掲げたアチヤ平遺跡No.10配石--以下「環状配石」--の図面を 中心に行った。
客観的考察につとめ、縄文の生活環境をイメージする事に務めた。
当初考えられた環状配石の役割
●1.日時計
●2.太陽恒星惑星などの天体の観測施設
●3カレンダー・暦
1.日時計に関しては、携帯がサークル状であることと立ち石が太く短いこと、中心立 ち石がないことから考えにくい。2.の天体の観測施設という考えは、立ち石が短すぎ
ることから、木製の柱を立てたりして観測器具を構成したということも考えた。当時 の天体位置等をシュミレーションしてみたが特別の関連性は見いだせない。
その後、日時計や天体観測の必要性を考えたとき。定住での強い必要性は見いだせな い。季節、気候の変化を想定し、生活計画を立てることは、定住生活において最も重
要なことであるとの考えから「カレンダー・特に太陽暦」を仮定する。 太陽暦の一年を円形に表示すると、繰り返し使えるカレンダーとなる。
立ち石の位置は年間の特定の日にちを示したのではないか。 内輪を構成する平石は、約12認められ12番目と1番目に広めの間隔がある。これ
は朔望月(月齢)周期を示しているのではないか。つまり月の暦で、年間約12.3ヶ月 を示す。
アチヤ平 No.10 環状配石 網がけ部分は立ち石を示す ●●は立ち石の穴位 置を示す また、●は配石内輪を構成する平石を示す。(遺跡調査室資料に加筆)
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