神林村天体観測施設



神林村立天文台 "ポーラースター神林"1994年に完成しました。 同村は新潟県の北部、村上市に隣接し、人口は10000人の比較的大きな村です。自然がいきいきとし、穀倉地が産出する「岩船米」コシヒカリは、全国でもトップを争う人気銘柄となっています。山間部は、未だ素晴らしい星空を望むことができます。しばしばNHKと沼澤らが、ここでテレビ素材の撮影を行っていることから、同村役場が着目、出身在住の沼澤茂美に協力を依頼し、この素晴らしい環境をシンボライズした天文台の建設に踏み切りました。 本天文台は、新潟の大気条件を考慮し、最も効果的な規模を選定、しかも効率的な運営を行う目的で、同規模の望遠鏡を2機設置した「ツインドーム」形式を採用しました。

1996年環境庁が実施した「全国スターウオッチングネットワーク調査」において、神林天文台の空は、全国第2位の素晴らしい空であるという結果が出されました。

新潟県内数カ所の空の比較

15ミリ2.8魚眼-ISO1600-露出各10分


平成12年(2000)度公開日

ご利用案内

天文台へのアクセス



天文台施設の概要



40cm マクストフ・カセグレン望遠鏡
口径40センチF5.5のこのユニークな形式の望遠鏡は、国内では他に例を見ないものです。低倍率眼視観望に威力を発揮するほか、写真性能においては、F5.5で、4X5 インチのフィールドをカバーする性能を持っています。マウントは昭和機械製です。現在は、20センチF10シュミットカセグレン望遠鏡を同架しCCD撮影を並行しています。

35cm シュミット・カセグレン望遠鏡
セレストロン製口径35センチF11の光学系は、主に惑星や月の観望に利用されます。ここには、ビデオカメラが装着でき、多数の来館者に同時にリアルタイムの映像を楽しんでいただくことができます。映像は、ミーティングルームの大スクリーンにも通じています。



天文台外観
正面玄関からの外観です。ドームは、協栄産業製3.5、4.0メートルで、白色寒冷地仕様です。建物の内部は、対角の2基のドームがオープンスペースでつながっており、隔壁がありません。これらは、より効率的な観望会を行うための工夫で、当天文台が、一般の観望会を重視するコンセプトを有するためです。




神林天文台の空



北天の星の軌跡
北天の日周運動です。北から東、南にかけてほとんど光害のない素晴らしい環境です。北西には村上の明かりが、南西から西は中条、新潟、岩船の明かりが影響します。

CCD 画像
40センチ望遠鏡にレデューサーレンズを取り付けF3.0程度で撮影しました。春の代表的な銀河と、北海道の渡辺和朗・箭内政之氏によって発見された小惑星「沼澤」の画像です。ディテクターはST-6で、露出は60秒各2回です。



神林天文台にかかる百武彗星
今年の3月に地球に最接近した百武彗星は長大な尾をのばし、楽しませてくれました。天文台では連日観望会を開き、内2日間は晴天のもとに写真のような様子を肉眼でも見ることができました。

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問い合わせ先jpl@jplnet.com

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